ラウンドブリリアントカット の意味
ラウンドとは円形、ブリリアントは光り輝くさまを言います。ですので、ラウンドブリリアントカットは、ダイヤモンドを、丸く、光り輝くようにカットされたという意味なります。確かに上から見ると、円形になっており、表面は、多くのカットされた面があります。では、具体的には、どのようなカットがされているのでしようか。
ラウンドブリリアントカット とは
ラウンドブリリアントカットは、ダイヤモンドのブリリアントカットの中で最も一般的なカット方法です。58面体にカットされていて、上から見るとラウンド(円形)になっています。
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ダイヤモンドのクラウン側(上側)は、33面カットでパビリオン側(下側)は、25面カットになっており、合計58面にカットされいてます。先端のキューレット部をカットしていない場合は、57面になります。
ハート&キューピッドとは
ハート&キューピッドは、ラウンドブリリアントカットに、歪が無いかを確認するのに非常に有効です。歪が無いとは、58面が左右上下すべて対象にカットされた状態を言います。少しでも歪むとハート&キューピッドが歪んで見えたり、浮き上がらなかったりします。
ただし、肉眼では見ることが出来ません。じゃあ、どうすればいいのでしょうか。一つは、鑑定書があれば確認出来ます。
もう一つは、ハート&キューピッド(H&C)観察器具の、ジェムスコープで確認することが出来ます。
しかし、ハート&キューピッドのダイヤモンドであれは最高級品というわけではありません。ダイヤモンドの評価は、カラット(Carat=重量) 、カラー(Color=色) 、クラリティ(Clarity=透明度) 、カット(Cut=プロポーション)の4Cで決まります。4Cにつきましては、鑑定書と鑑別書の違いでまとめてありますので、参考にしてください。
ダイヤモンドが輝く理由
ダイヤモンドが輝く理由は、カットによる要因と、材質による要因があります。カットによる要因は、今までお話してきましたように、ダイヤの表面をカットすることにより、いかに光り輝かせることが出来るかを長年の研究と経験により、現在のラウンドブリリアントカットにたどり着きました。
一方、材質による要因は、ダイヤモンドの光学的特性によります。屈折率が非常に大きく(n2.147)輝きのもとになっています。屈折率が大きいと、表面反射が高くなり、また、内部での全反射が起こり、いったん内部に入った光は、外に出にくくなり、内部反射を繰り返し、よく輝きます。
光が反射して輝く事をシンチレーションと言い、内部で反射している光の輝きをブリリアンシーと言います。また、内部に入り込んだ光が虹色に輝くのをディスバージョンと言い、これらの性質が違う3つの光により、ダイヤモンドの輝きが生まれます。
ラウンドブリリアントカット の歴史
ダイヤモンドのカットの歴史は、古代インド(紀元前)が発祥だといわれています。もちろん、最初にダイヤモンドが発見されたのも、古代インドです。
しかし、この頃は、カットによる輝きを楽しむのではなく、原石の硬さと神秘的な輝きによるパワーストーンのような意味合いが強いものでした。
もちろん、高度な研磨技術も持ち合わせていましたが、カットというよりは丸く磨いたもののほうが好まれる傾向がありました。
本格的にダイヤモンドの輝きを増すカットが盛んになったのは、中世ヨーロッパ(14世紀〜)の時代です。このころには、研磨職人がおり、カットや研磨をしていたようです。
15世紀半ば頃には、テーブルカット、16世紀に入るとローズカットが生まれました。17世紀に入ると輝きを増すカットが次々と生み出され、ブリリアント・カットの原型が出来ました。20世紀になって理想的なプロポーションのラウンドブリリアントカット登場しました。
ラウンドブリリアントカット 以外の種類
ラウンドブリリアントカットが生まれるまでに様々なカットが生み出され、それ以降も現在に至るまで多くのカットが生まれ続けています。しかし、今でもダイヤモンドと言えば、ラウンドブリリアントカットが主流です。
15世紀半ば
テーブルカット、ローゼンツカットなど
17世紀~
ローズカット、マザランカットなど
17世紀末
オールドマイン・カット、オールドヨーロピアンカットなど
20世紀~現在
オーバルブリリアントカット、ペアシェープブリリアントカット、マーキーズブリリアントカット、ハートシェープブリリアントカット、エメラルドカット、プリンセスカットなど
カット数の多いラウンドブリリアントカット
82面ラウンドブリリアントカット
144面ラウンドブリリアントカット
ダンシングストーンのダイヤモンドの例
ダンシングストーンのダイヤモンドの例を上げておりますので、参考にしてくださいね。